「RYU」柴田哲孝

オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
沖縄の川で無人のボートが発見された。そのボートに残されていたカメラには不思議な生物が写っていた。沖縄の伝説のクチフラチャは実在するのか、ルポライターの有賀雄二郎が動き出す。
「TENGU」「KAPPA」に続く、柴田哲孝の未確認生物シリーズの第3段である。さすがに3作目となると、その生物が醸し出す不穏な空気などで、マンネリな感を出してしまうかと思いきやそんなこともなくしっかり楽しませてもらった。
沖縄の文化やその土地の人柄、アメリカの支配下におかれた沖縄の歴史的背景にまで触れながら構成されるストーリー。科学と迷信や伝統を組み合わせるそのバランスの良さは本作品でも健在である。
ただ、今回は最終的にその生き物と地元の人間との戦いになることから、そのシーンには人間のエゴのようなものを感じてしまった。

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