「鉄腕アトムのような医師 AIとスマホが変える日本の医療」高尾洋之

オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
ICTにより進歩しつつある医療の現状を慈恵医科大学の准教授である著者が説明する。
教育と同じように医療も、政治的な問題のせいか変化の遅い分野。逆にいえばまだまだ伸び代のある分野と言えるだろう。そんな医療現場の現状を知りたくて本書を手に取った。
個人の医療記録を病院が保持するのではなく、共有すればいいというのは、誰でも思いつく医療の未来ではないだろうか。本書によると、その考え方はPHR(パーソナルヘルスレコード)と呼ばれ、考え方としてはすでに一般的ではあるものの、その普及のためにはまだまだ課題が多いのだという。それでもアルムという会社の提供するMySOSおよびJOINというスマホアプリがそれを実現する方向に動いているのだろうだ。
PHRの話以外はそれほど印象的な話はなかったが、大雑把にではあるが現状の医療の状況を把握することができた。今後もしっかり医療業界へのICTの浸透具合にはアンテナをはっておきたい。
【楽天ブックス】「鉄腕アトムのような医師 AIとスマホが変える日本の医療」