「強いチームはオフィスを捨てる」ジェイソン・フリード/デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン

オススメ度 ★★★★☆ 4/5
インターネット上に様々なツールが出そろった今、僕らが働いているオフィスは本当に必要だろうか。確かに、実際に顔を合わせた方がインターネットを利用してチャットやビデオ会議をするよりもいいことはあるだろう、しかしそのメリットは、毎日満員電車に揺られて同じ場所に来るという労力に見合うものだろうか。また、僕らは同じ場所で働くことのデメリットをしっかり認識しているだろうか。リモートワークを実現するアメリカの企業、37シグナルズがその働き方を語る。
リモートワークの良さを語るだけではなく、現状のオフィスで働くことのデメリットを多く挙げている点が面白い。確かに、僕らは集中して仕事をしたいとき、平日のオフィスで仕事をしたりなんかしない。わざと人のいなくなった残業時間や休日を選んだりしているのが実情だ。なぜならオフィスではいろんな人が重要だろうと重要でなかろうと話しかけてくるため、長い間集中して作業する事ができないのだ。
オフィスワークの支持者達は、きっと見ていないと社員が働かなくなることを恐れているのだろう。そしてそれは、リモートワークが普及しない大きな理由の一つなのだ。しかし、本書ではそれを、「そもそも監視していなければ働かない社員を雇うな」と一蹴する。オフィスでもFacebookやYoutubeを見ている人はたくさんいるのだ。本書で書かれていることは誰もが経験からうなずける事ばかり、考えれば考えるほどいまのオフィスワークがばからしく見えてくる。
リモートワークを利用して、国境をまたいだオフィスを必要としない企業を作りたいと思わせてくれる。また、本書で紹介されているインターネットツールも参考になる。今後の働き方を考えるうえで抑えておきたい。
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「小さなチーム、大きな仕事完全版 37シグナルズ成功の法則」ジェイソン・フリード/デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン

「小さなチーム、大きな仕事完全版 37シグナルズ成功の法則」ジェイソン・フリード/デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン
オススメ度 ★★★★☆ 4/5
小さなチームで大きな成果を上げる方法や利点について解説する。
インターネットが普及し、便利なインターネットツールが広まった今、それを利用すればもっと効率よく働けるはずなのに、多くの企業は同じ場所に集まって朝から晩まで仕事をすることを続けている。会社にいる時間が長いことが、会社に貢献している、とみなされる。そんな考え方に違和感を感じている人にとっては本書はぴったりだろう。
いくつか今の職場の人に聞かせたい内容もあったので印象的な言葉をあげると、

仕事依存症はバカげている
無用な人は雇わない
履歴書はばかばかしい
従業員はガキではない

などである。
僕自身も先日面接に行った企業には履歴書を持っていってしまったので、意味のない習慣にとらわれてしまっているのかもしれない。また、人数が多いほど優良企業という考えに縛られて、むやみに人を増やし、人がいるからしなくてもいい仕事を増やす、という悪循環も非常に思い当たることが多い。人を増やすより減らす方が大変だから、ベストな人数を常に意識すべき、と本書は語る。
いつかそんな会社を作ってみたい、と思わせてくれる。
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