「A Man Called Ove」Fredrik Backman

「A Man Called Ove」Fredrik Backman

オススメ度 ★★★★☆ 4/5
子供もなく妻に先立たれたOveは死ぬことを考える。しかし、Oveは近所のルールが守られているかを見回るという日課があった。そんなOveの様子を描く。

Oveは常に、自らの命を絶って妻のところに行こうと考えているにも関わらず、頑固なOveに惹かれていく周囲の人々の様子をコミカルに描いていく。死にたいという人生の一大事を滑稽に描くところが面白い。

物語が進むに従って、少しずつ過去のOveの人生が描かれていく。父親の教え、妻との出会い、そして、コミュニティの友人たちとのやりなどである。どちらかというとOveの生き方は、古き頑固な生き方で現代に合わないようにも見えるが、その人生に触れる過程で、現代に生きる人たちが忘れがちな大切なことが見えてくる。

But we are always optimists when it comes to time, we think there will be time to do things with other people. And time to say things to them.
しかし時間に対しては人は楽観的である。周囲の人との時間や、伝えるべきことを伝える時間がかならず来ると思っている。
It is difficult to admit that one is wrong. Particularly when one has been wrong for a very long time.
間違っていることを認めるのは難しい。特に、間違っていた時間が長いほど難しい。

僕のの未来に対する大きな不安として、妻に先立たれたらどうやって生きていこうか、というのがある。本書はそんな、人生に希望を失いがちな晩年でも、愛しき人との思い出とともに、周囲の人と関わりながら幸せに生きる生き方を示してくれる。常に、世のため人のため、そう考えて生きていればつながりは自然と生まれていくのだろう。

和訳版はこちら。