「いちばんやさしいグロースハックの教本」金山裕樹

オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
ヤフーなどでグロースハックの経験を持つ著者がグロースハックについて語る。

グロースハックというのはここ3年ぐらい急速に広まった言葉で、これまでにも何度か関連する講座や本にも触れてきて一通り知っている気でいたが、それでも本書でまたいくつか新しいことを学ぶことができた。

まず、興味深かったのは「グロース担当のチームは3人で構成する」ということ。たしかに3人から4人に増えると、情報を共有するためのコストが急激に高まるので、論理的に非常に理解できる話ではある。しっかり頭に置いておきたい。

本書では基本的にARRRAモデル、つまり(Activation, Retention, Referral, Revenue, Aquisition)を中心に語っている。全体的にファシリテーションやアイデアの選別の手法などの話が多い。そんななかでも覚えておきたいと思ったのは、解決策を不明度と前提が崩れた時のインパクトで解決法を分類するジャベリンボードという手法、そして大きな離脱を視覚的にわかりやすく描いたユーザーオンボーディングファネルである。

ほかにも、バイラル係数、バイラルサイクルタイム、LTV、4種類のレベニューモデルなど、知らなかった言葉や、知っていても曖昧に覚えていた言葉などを改めて学ぶことができた。「いちばんやさしい」と書いてあり表面的な内容かとも思ったが、読んだ印象としては、必要な事項は網羅されているような印象を受けた。グロースハックを考える上で効率よく学べる本としておすすめしたい。

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