「Yコンビネーター シリコンバレー最強のスタートアップ養成スクール」ランダル・ストロス

オススメ度 ★★★★☆ 4/5
生まれて間もないスタートアップの創業者たちを支援するベンチャーファンド、Yコンビネーターのその日々の様子を描く。

Yコンビネーターという言葉は、エアビーアンドビーなどこれまでいくつかの企業の成功物語の中で目にしてきたが、実際にどのようなことをやっているのかを知りたくて本書を手に取った。

Yコンビネーターの主な活動は、創業者たちを集めて行う3ヶ月のブートキャンプである。本書はそんなブートキャンプの様子に焦点を当てている。その過程で多くの生まれて間もない企業を紹介している。

スタートアップを始める人というのは、やりたいことや、世の中の改善したいことがあったうえで、それを実現するためにスタートアップを始めるのだと思っていたが、実際に本書において、3ヶ月のブートキャンプの創業者たちの様子を知ると、実際にはただスタートアップを始めたくて始めている人の方が多く、何をやるかはあとから出てくることの方が多いことを知った。そんな創業者たちは、利益を上げそうなことや、自分たちの知識を活かせそうなことは手当たり次第手をつけていく印象を受けた。

最後に印象に残ったのはYコンビネーターの創業者、ポール・グレアムがシリコンバレーについて語る言葉である。

ヨーロッパやその他の場所では、人々が大胆さに欠けるということではなく、手本に欠けていることが問題なのだ。

すでにアメリカではYコンビネーター以外にも、スタートアップを支援する企業が多く立ち上がっているというし、アメリカ以外の国の中にも同じような動きはおきているという。日本にもこのような動きがあってもいいのではないかと感じた。また、同時に、スタートアップを始めたくなった。

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