「The Room on the Roof 」Ruskin Bond

オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
インドのDehraで養父の元で立派な英国人になるために厳しく育てられたRustyはある日耐えかねて家を飛び出す。そんなRustyを描く。

家を飛び出したRustyはわずかなつながりと英語の能力を頼りに、英語の家庭教師の立場と食事と部屋を確保する。Rustyはさらにその生徒Kishenの母親Meenaに恋をしてしまう。

インドのイギリス人コミュニティで生きるRustyの様子を描いているので、インドのバザールや食事の様子も面白いが、その地域で生活しながらも地域の人を下に見ているイギリス人のものの見方も新鮮である。インドでは、青い目と金髪のRustyは目立つ存在で、さらに家出したことで、外見も立場も所属のないことによるRustyは悩むのである。また、Dehraというインドの都市にイギリス人コミュニティがあったことは初めて知った。

正直、高い評価の印象が先行しすぎたせいか、若干期待はずれ感は否めないが、深みを感じる作品ではある。タイミングが異なればまたもう少し違った感じ方ができたかもしれない。