「カラフル」森絵都

オススメ度 ★★★★☆ 4/5
死んだ「ぼく」は天使によって人生の再挑戦の機会が与えられ、小林真(こばやしまこと)という中学3年生の人生を期間限定で引き受けることになる。

「ぼく」は小林真(こばやしまこと)を手探りをするように探りながら、その家族や友人とその関係を把握していく。そして、小林真(こばやしまこと)という人間が、絵は得意でありながらも、家族や友人との関係にいくつかの問題を抱えていることに気づいていく。

死んだ人間に再挑戦の機会が与えられる。この物語の流れはすでに多くの作家が使っている。すぐに思い浮かぶところだと「幽霊人命救助隊」「ミッドナイトライブラリー」で、どちらも自信を持って勧められる作品で、ある意味、この流れで描かれた物語にそうそうハズレはない。本書も例外ではない、他の作品にない点を挙げるなら、感受性豊かだが、人生思い通りに行動するほど時間もお金もない中学生を主人公に据えている点だろう。

それでも小林真(こばやしまこと)の人生を引受けることとなった「ぼく」は、できる範囲で友人や家族に自分の考えを伝えていく。知らないまま、伝えないままでいることよりも、事実と向き合うことを選んでいくのである。それによってこれまで見えてなかった、家族や友人たちの新たな側面が見えてくるのである。

ありがちな設定の物語とは読む意味がない物語という意味ではない。この手の物語は何度でも読むべきで、何度でも人生を前向きに補正してくれる作品である。

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投稿者: masatos7

都内でUI / UXデザイナー。ロゴデザイナーをしています。

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