「イシューからはじめよ 知的生産の「シンプルな本質」」安宅和人


「イシューからはじめよ 知的生産の「シンプルな本質」」安宅和人
オススメ度 ★★★☆☆ 3/5

著者はあるとき、仕事における生産性の高い人に共通する行動について気づいた。それは「イシューからはじめる」ということ。本書はそんな「イシューから始める」」という考え方を順を追って説明している。

まず、本書で触れているのはイシューの見つけ方。ここで陥りやすい失敗例を語っている。それは、答えの出ない問題に取り組んでしまうということである。本書では「悩む」と「考える」という言葉の違いを、「悩む」は答えのないものに時間を費やすこと、「考える」は答えのあるものの答えを出すために時間を費やすこととして、答えの出ない問題に取り組んでしまうことの危険性を説いている。

良いイシューの条件として次のように語っている。

1.本質的な選択肢である
2.深い仮説がある
3.答えを出せる

また、イシューを特定するための情報収拾の方法も次のようにしている。

1.一次情報に触れる
2.基本情報をスキャンする
3.集めすぎない・知りすぎない

またイシューを特定するための5つのアプローチは次の5つである。。

変数を削る
視覚化する
最終形からたどる
「so what?」を繰り返す
極端な事例を考える。

後半では、分析の仕方、分析結果の伝え方についても触れているが、本書の重要な部分はイシュー特定の前半部分に凝縮されていると感じた。実際の現場での課題解決の場においても、間違った課題に取り組んでしまうとその後のフローにおける無駄な時間が膨大になることを考えると、イシュー特定がどれほど重要かわかるだろう。

全体的には、この本の評判の高さに比べると若干期待はずれだったかもしれないが、自分の毎日の仕事のやり方に対して改めて考えてみるきっかけにはなった。

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投稿者: masatos7

都内でUI / UXデザイナー。ロゴデザイナーをしています。

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