「朽ちないサクラ」柚木裕子

オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
県警の広報課に勤める森口泉(もりぐちいずみ)は県警の不祥事の苦情電話に悩まされていた。そんな中、その不祥事をリークしたと問いつめた報道に勤める友人が殺害される。責任を感じた泉(いずみ)は真実を知ろうと動き始める。
不祥事とは、ストーカー被害にあっている女性の被害届を受理せずに社員旅行に行った結果、その女性が殺害されてしまうというもの。それに限らず、後半では有名な宗教団体の事件への関わりが明らかになり、オウム真理教や桶川ストーカー事件など実際の出来事を物語に取り入れているような印象を受ける。
泉(いずみ)は刑事である磯川(いそかわ)とともに真実を知ろうとする。やがて事件は警察内部だけでなく公安などの警察内部の組織上の問題も関わっていることが明らかになって行くのである。
設定として、警察の汚職や公安との縄張り意識を扱った物語は既に多くあるため、あまり新しさは感じられなかった。結末もやや中途半端な印象も受けたが、同じ主人公による続編を期待できる終わり方だったのでその辺を期待したい。
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