「年下の男の子」五十嵐貴久

オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
大手飲料メーカー勤務の37歳川村晶子(かわむらあきこ)はついにマンションの購入を決意。それはつまり独身で生きることを決意したのか。そんなとき取引先の新入社員と児島(こじま)と出会う。
14歳の年の差の恋愛を描いている。勢いだけで恋愛できる若い児島(こじま)に対して、もはや相手の収入や地位や、世間体など、現実的にならざるを得ない晶子(あきこ)の後ろ向きな考え方を理解できてしまうのは僕自身もそれに近い年齢だからだろうか。
とはいえ、物語を面白くするためだろう、晶子の周囲には意外と恋愛の機会が落ちていて少し非現実的な印象を抱いてしまうが、それでも全体を通じては爽快で、勇気をもらえるような内容である。三十代の独身女性が本書に対してどのような感想を抱くのかが気になる。
【楽天ブックス】「年下の男の子」