「南アフリカの衝撃」平野克己

オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
1ワールドカップが近づくにあたって関心の南アフリカ。本書ではその歴史や経済、そしてアパルトヘイトについて書いている。
アパルトヘイトの撤廃からすでに15年近くが経過しながらも未だに犯罪天国と呼ばれ、大きな貧富の格差がある南アフリカ。章ごとに、南アフリカの経済、歴史、日本との関係、と余計な話でページを稼いだりせずに無駄のない構成となっている。ボーア戦争などの植民地時代の歴史から、マンデラ後の、大統領ムベキ、ズマの政策などにも触れている。南アフリカといえばアパルトヘイト。それ以外に大したイメージを持たない僕には多くの興味を与えてくれた。
団体名が最初以外はすべて略称になってしまうので、そのたびにいちいち読み返さなければならないなど、お世辞にも読みやすいとは言い難かったが、内容の濃さを感じた。また、歴史的事実だけでなく南アフリカに在住経験のある著者の視点からだからこそ見えてくるその激動っぷりが見えてくる。
しかし南アフリカのみならず他国の実情を見て、そこに国の自由や平和だけに人生をささげた人のエピソードを知るたびに、自由の認められている国に生まれたことの幸運を感じる。

SADC(南部アフリカ開発共同体) 
南部アフリカ開発調整会議を改組し1992年に設立された地域機関。経済統合や域内安全保障を目指している。(Wikipedia「南部アフリカ開発共同体」
アフリカーナー 
南アフリカ共和国に居住する白人のうち、ケープ植民地を形成したオランダ系移民を主体に、フランスのユグノー、ドイツ系プロテスタント教徒など、宗教的自由を求めてヨーロッパからアフリカ南部に入植したプロテスタント教徒が合流して形成された民族集団である。(Wikipedia「アフリカーナー」
プラチナ 
装飾品に多く利用される一方、触媒としても自動車の排気ガスの浄化をはじめ多方面で使用されている。自動車産業の発達している日本はアフリカからのプラチナの最大の輸入国である。
ボーア戦争  
イギリスと、オランダ系ボーア人(アフリカーナー)が南アフリカの植民地化を争った二次にわたる戦争。南アフリカ戦争、ブール戦争ともいう。(Wikipedia「ボーア戦争」
ナント勅令 
1598年4月13日にアンリ4世が発布。プロテスタント(ユグノー)などの新教徒に対してカトリック教徒とほぼ同じ権利を与え、近代ヨーロッパでは初めて個人の信仰の自由を認めた。1658年の、フォーテヌブローの勅令によりこの勅令は廃止され、迫害を恐れたプロテスタント(ユグノー)の一部が南アフリカに入植する。

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