「王妃の館」浅田次郎

オススメ度 ★★☆☆☆ 2/5
倒産寸前の旅行代理店が「王妃の館」の宿泊ツアーとして、2つのツアーを組んだ。1つは149万8千円のポジツアー、もう一つは19万8千円のネガツアー、しかも客に部屋を共有させるという無謀なツアーである。そんなツアーの様子がコメディタッチで、ルイ14世時代と絡んで展開していく。
正直「中途半端」な印象を受けた。設定的にはかなりコメディタッチで進みながらも、コメディとして読むととてもおもしろいとは言えない。ルイ14世時代の物語も興味を惹かれたが浅い部分までしか掘り下げられていない。この物語全体としてのテーマが感じられなかった。作者もこの作品を実験的に書いたのではないかという印象を受けた。
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