2015年1月アーカイブ

オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
重要でもないのに人々が何年も語り継ぐ都市伝説と、重要で広まって欲しいのにすぐに忘れ去られてしまう物語の違いは一体なんなのだろう。アイデアに普及力、影響力を与えるための方法を研究した著者がその内容を語る。

著者の説明によると力のあるアイデアは次の6つの要素を満たしているという。

単純で、意外性があり、具体的で、信頼性があって、感情に訴える物語(Simple Unexpected Concrete Credible Emoritonal Story)

頭文字をとるとSUCCESsとなる。本書ではそんな6原則について、例を交えながら説明する。アポロ計画の成功や「知の呪縛」など、有名な話もあれば、初めて聞いた話もあった。本書で説明されている内容を、本当に伝えたい話をするときは意識してとりいれてみるといいだろう。

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オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
学生たちの物語の3部作。

タイムマシンで未来からやってきた少年との友情。図書館の本のなかで行われる見知らぬ相手とのメッセージの交換。映画を作ろうとする映画同好会。どれも懐かしい教室のかおりが漂うような物語。辻村深月の他の作品のように、人間の感情を鋭く描き出すような描写は本作品にはなく、そのせいで物語自体に目新しさはないが、力を抜いた楽しめる青春小説に仕上がっている。

3つの物語が微妙に繋がっている点も読者を楽しませてくれるだろう。

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オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
多くの言語を話す著者が言語学習の方法や考え方を語る。

著者自身スペインにスペイン語を学びにいって半年以上経過しても何も話せなかったという経験を持つ。そんな著者が今では10言語以上を自在に操るというのだからその内容は言語学習者にとっては有益な物ばかりである。最近書かれた本なので、インターネットやスマートフォンを使って効果的に言語学習をするためのツールや方法がたくさん書かれている。

面白かったのは、インターネットのチャットを利用するという方法。もちろんそれぐらい誰でも思いつくのだが、著者が紹介するのはあえて女性の名前でログインするということ。そうすればいろんな男が話しかけてくる、というのである。これは学ぶ言語によらず世界共通なのだろう。

また、言語学習の方法だけでなく、言語学習者が陥りがちな考え方のワナについてもふれている。そもそも「流暢に話す」の定義は何か。母国語でできないことをその学習言語でやろうとしていないだろうか。「言語が話せる」とはどのレベルのことを言うのか。「訛り」がまったくなくなるのが理想なのか。

そして、多くの言語学習者がそれを諦める際に言う言い訳についても著者は一蹴している。「準備ができたらネイティブと話す」と言っていつまでも一人で勉強している人に対しては「準備ができる日など永遠に来ない」と。

言語学習や異文化交流など、改めてその意味を考えさせてくれる一冊。著者が引用しているいくつかの名言が印象的だった。

The best time to plant a tree is twenty years ago. The second best time is now.
The difference between a stumbling block and a stepping stone is how high you raise your foot.

オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
多くの起業家や偉大なリーダー達と話をした経験を持つ著者が、自分を偽らずに成功をする52のルールについてまとめた。

確かに「成功」という言葉は、金銭的に潤うという意味でとらえられることが多いが、それで本人が幸せになれるかというと、そんなことはないのだろう。特に高いモラルを備えた人間であれば社会の役に立ち、自らの良心に恥じない行動によって報酬を得て初めて「成功」と言えるのではないだろうか。

著者が本書を書く発端もまさにそれである。52のルールに著者自身の経験や見聞きした内容をふまえてわかりやすく説明をする。どれも世の中に存在する多くの企業の社長に聞かせたいことばばかりである。

T「社員が一番大事な資源」と断言しているのに、景気が後退したり株価が下落したりすれば、真っ先に人件費をカットするのはなぜだろう。

残念ながら英語を日本語に無理に訳したせいか、どのルールも言葉的に陳腐な響きになってしまっているように感じる。

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オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
イタリアについた著者はローマ、フィレンツェ、マカオ、マドリート、リスボンを経てロンドンへ向かう。

旅が終わりに近づいていくことで、著者が感じる淋しさがにじみ出てくる。全体としてヨーロッパは先進国であるためアジアや中東の国々に比べて文化や人々の振る舞いのなかに特に大きな目新しさはないのだろう。描かれるないようも、旅全体に対しての著者の感想の方が多いように思う。

外国ってわからない。ほんとにわかっているのは、わからないということだけかもしれないな。

そしてやがて最終目的地であるロンドン中央郵便局に向かうのである。

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オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
ダンスを趣味として楽しむ著者がダンスに対する考え方を語る。

冒頭で著者が書いているように、著者自身は別にダンスの先生の資格を持っているわけではなく生徒の一人だと言う。そんな著者が自身のダンスを通じた経験や考え方を語ってくれるのだが、競技ダンスよりも、パーティでのマナーや技術の向上の仕方に多く触れている点が面白い。姿勢やパートナーとの調和、そしてマナーを語ってくれるので、競技ダンスとしてどうしても技術や体力やスピードに偏ってしまいがちにとってはいろいろ考えさせられる内容が多い。

ダンス経験者には新しい視点を与えくれるだろう。また、ダンス未経験者もひょっとしたら興味をかき立てられてダンスを始めようと思ってくれるかもしれない。

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オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
列強諸国に侵略された清。そんななかひとりの妃、美しい姫、珍妃(チェンフェイ)が井戸に突き落とされて殺されたという。一体誰がどんな目的で珍妃(チェンフェイ)を殺したのか。日本、ロシア、ドイツ、イギリスの高官が協力してその真実に迫ろうとする。

光緒帝が愛した珍妃(チェンフェイ)が西太后によって殺害されたという実話に基づいているのであるが、そもそもその事実についてさえ中国史に疎い僕は知らなかった。著者はそんな歴史に疎い日本人にも楽しめるようにいくつかの謎を交えながら読者を物語に引き込んでいく。

真実の究明に協力することになった日本、ロシア、ドイツ、イギリスの高官4人は関係者に事実をたずねるのだが、それぞれ異なることを語るので、謎は次第に深まっていく。一体どれが真実なのか。その究明の過程で伝わってくるのは、一つの偉大な国を身勝手な理由から滅ぼした列強諸国への非難である。今、世界の中心にいる国々は過去の自分たちの非道な行いにもしっかり目を向けるべきなのだろう。

「蒼穹の昴」の続編ではあるが、物語の構成は大きく異なる。また「蒼穹の昴」を読んだときにも思った事だが、この物語を楽しむためには、もっと中国史に関する知識を持っている必要があるように感じた。

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オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
多くの起業家を排出するリクルート。リクルートの創業者である著者がリクルートが成長する過程の出来事や社内の精神について語る。

むしろ著者の自伝的色合いが濃く、「リクルートの歴史」といったタイトルの方がふさわしいような印象を受けた。本書で語られるそのリクルート創業当時のいろんな困難は人間関係の重要さを教えてくれる。実際本書でも第二章で「私が学んだ名起業家の一言」とあるように、著者自身も非常に人とのつながりを大事にしている事が伝わってくる。また、リクルートが世の中に必要とされる物を提供する事を第一に考えた結果、大きくなってきた点も印象的である。

最後の章ではこれまでに失敗した事業も紹介している。失敗から学ぶことの大きさも本書では繰り返し触れられているのである。何か世の中のためになる仕事がしたくなってくる。

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オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
インターネットの普及によって情報が溢れかえるなか、どのように情報を取捨選択していくべきか、著者が語る。

いろんなメディアから様々な情報が発信され、毎日大量にその情報を受け取っているが、常にその情報の正しさに疑いを持っているだろうか。その情報が情報の受け手を意図した方向に導こうとしている可能性を考慮しているだろうか。同じグラフでも縦軸、横軸の取り方一つで見え方は大きく変わるのである。また、今ではどこの通販サイトにも取り入れられているユーザーレビューも、多くのサクラが存在するのである。本書が語ってくれるのは、そんな情報のすべてを鵜呑みにせず、真実を見極める方法である。

人は同じ考えを持つ人と一緒にいようとする傾向があるが、真実を見極めるためには反対意見を言ってくれる人を近くにおいておくべきだ、という考え方は何も情報のあふれる今に限った事ではなくずっと使える考え方のような気がする。

アフガン戦争に向かうブッシュを支持したアメリカ人や、2000年問題を過剰に警戒した世界の人々など、記憶に新しい過去の出来事のなかから、人々が間違った情報に操作された例をいくつか紹介している。真実を見抜く目を育む手助けになるかもしれない。

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オススメ度 ★★☆☆☆ 2/5
医院長からの依頼で田口公平(たぐちこうへい)は術後に死亡した患者に関する処置の実態を調査することとなった。

誤診なのか検体の取り違えなのか、各々のスタッフの話を聞いて調査に努める田口公平(たぐちこうへい)だが、もちろん簡単に解決するはずもなく、やがていつものように厚生労働省のロジカルモンスター、白鳥圭輔(しらとりけいすけ)が調査に乗り出すことになる。

真相の究明の過程から病院内の権力争いや、スタッフ間の嫉妬が見えてくる。正直医療関係者でもなければ物語の流れをすべてしっかり理解するのは難しいかもしれない。一般の人はせいぜい漠然とトリックと犯人がわかる程度なのではないのだろうか。

シリーズを重ねるごとに専門的な内容が増えてくるだけでなく、過去のシリーズの人間関係も引きずってくるためにわかりにくくなっている点が海堂尊シリーズの残念なところである。

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