海外に比べると日本のデザイナーの給料は低いと言われています。日本のなかを考えても、デザイナーの方がエンジニアより希少価値が高いにも関わらずそれほど給料は高くありません。その原因の1つはデザイナーの交渉下手なのではないでしょうか。ただでさえデザイナーは視覚的なものを操るのが得意な一方で、その反動でか言葉を操るのが苦手なのです。それを自分の利益のための給与交渉に使うなどというのを求めることに無理があるのかもしれません。
しかし、僕自身も一人のデザイナーとして、デザイナー全体の給与水準が上った方が幸せになれるわけで、僕自身がここ数年の採用面接で給料を聞く際にやっていることを紹介したい。
正直僕も
給料いくらぐらいくれるんですか?
などとは聞きずらいのです。それまで散々会社の方向せとか、社長の考え方とか社風とか聞いときながら「結局金かよ?」とは思われたくないのです。
とはいえお金も重要な要素の一つ。
ではどうしているかというと、面接の際には、その会社が求めているデザイナー像を聞いて、それが自分の技術や進みたい方向にマッチしているかどうかを確かめると思いまが、それを聞いた後に次のように聞くのです。
なるほど、御社はそんなポジションを埋めるデザイナーを探しているんですね。ちなみに、そのポジションに御社はいくら払う予定ですか?
その会社はそのポジションを埋める人材にどれくらいの価値を感じているのか。これこそがこの質問の真意で、あくまでも自分は御社の採用状況を聞いているだけで、まだそのポジションに正式に志望表明をしたわけではないし、給与によってはそのポジションに立候補することも辞退することもあるということを示唆する質問なのである。
交渉術の話になるが、値段交渉に関して一つの大きなルールがある。それは
オープニングオファーを最初にしてはならない。
というものである。つまり希望金額は最初に相手に言わせた方が交渉は有利に働くということなのです。この辺を詳しく知りたい方は交渉術を勉強するといいと思います。