「情報を捨てるセンス選ぶ技術」ノリーナ・ハーツ

オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
インターネットの普及によって情報が溢れかえるなか、どのように情報を取捨選択していくべきか、著者が語る。
いろんなメディアから様々な情報が発信され、毎日大量にその情報を受け取っているが、常にその情報の正しさに疑いを持っているだろうか。その情報が情報の受け手を意図した方向に導こうとしている可能性を考慮しているだろうか。同じグラフでも縦軸、横軸の取り方一つで見え方は大きく変わるのである。また、今ではどこの通販サイトにも取り入れられているユーザーレビューも、多くのサクラが存在するのである。本書が語ってくれるのは、そんな情報のすべてを鵜呑みにせず、真実を見極める方法である。
人は同じ考えを持つ人と一緒にいようとする傾向があるが、真実を見極めるためには反対意見を言ってくれる人を近くにおいておくべきだ、という考え方は何も情報のあふれる今に限った事ではなくずっと使える考え方のような気がする。
アフガン戦争に向かうブッシュを支持したアメリカ人や、2000年問題を過剰に警戒した世界の人々など、記憶に新しい過去の出来事のなかから、人々が間違った情報に操作された例をいくつか紹介している。真実を見抜く目を育む手助けになるかもしれない。
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