「西の魔女が死んだ」梨木香歩

オススメ度 ★★☆☆☆ 2/5
「西の魔女」であるおばあちゃんが死んだ。主人公であるまいは2年前のおばあちゃんと過ごした中学生に入ったばかりの事を思い出し、物語の大部分はその回想シーンで展開していく。
まいのおばあちゃんと過ごした家は、ジャムを作ったり、手で洗濯物をしたりと、幼い頃に味わった田舎の匂いや風景を思い出してしまう。そして「魔女修行」という名の下にまいは人としての心構えのようなものをおばあちゃんから学んでいく。その過程や、学校生活に悩むまいを見て、ついつい僕は同じ年齢だった中学生の自分自身と比較してしまうのだった。

わたし、やっぱり弱かったと思う。一匹狼で突っ張る強さを養うか、群れで生きる楽さを選ぶか・・・・

きっとまいの「魔女修行」はまいの今後の人生の基盤をつくる大切な時間だったのだろう。
物語全体の感想はというと、やや込められたメッセージが弱いように感じた。物語自体が比較的単調に進むので、最後に心を鋭くえぐるような強烈なメッセージが出てくるのではと期待したが、そのまま終わってしまった感じ。
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