「解きたくなる数学」佐藤雅彦/大島遼/廣瀬隼也

オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
いくつかの数学の問題を写真とともに提示し、解説していく。

数学の問題を興味深い写真とともに解説している。それぞれが特別難しい問題ということはないが、普通の数学の問題を解くのと、実際の場面を見せられて数学を応用して答えを導き出さなければならないのとでは、少し考え方が異なると感じた。「数学的帰納法」など久しぶりに触れる考え方もあれば、「鳩の巣原理」など、新しい発見もあった。

面白いのは著者が末尾でも語っているように、同じ問題でも写真とともに示すと興味深く見えるということである。興味をそそる見せ方をするという考え方は他のことにも応用できそうだと思った。

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「経済ってそういうことだったのか会議」佐藤雅彦/竹中平蔵

オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
経済について、だんご3兄弟などで有名ないメディアクリエーターの佐藤雅彦氏が竹中平蔵氏に解説してもらう様子を書籍にした。
今までにはないような説明で、竹中氏が経済を説明するところが面白い。個人的には、アメリカの通貨を利用して自国の通貨を持たないパナマの話や、資生堂にライバル心むき出しに挑むカネボウの話などが印象的だった。
すでに出版から15年以上が経過している本だから、現状と合致しない部分もあるかもしれないが、経済に対する見方を広めてくれるかもしれない。
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「指を置く」佐藤雅彦/斎藤達也

オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
指を置くことで意味を持つ絵や図形をまとめている。
1時間ほどで読み終わる内容ではあるが、そのコンセプトを理解するのは中々難しい。冒頭で本書はこおように語っている。

通常の絵画や彫刻などの美術の鑑賞では、作品の前面に向かうのは、あなたの眼です。手や指は関与してきません。しかし、本書では自分の存在を敢えて、コンテンツに参加させます。そのとき、果たして自分の存在は、メディアへの没入感にどのような干渉を及ぼすのでしょうか。

僕が本書に辿り着いたのはユーザーインターフェースデザインの関連からだった。スマートフォンのタッチパネルがメインであるユーザーインターフェースデザインは、まさに本書の言う「自分の存在がコンテンツに参加したデザイン」である。そのための手がかりになるものが本書から得られたかどうかはまだわからないが、引き続き模索し続けたいと思った。
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