「初陣 隠蔽捜査3.5」今野敏

オススメ度 ★★★★☆ 4/5
警視庁の刑事部長である伊丹俊太郎(いたみしゅんたろう)の仕事の様子を描く。
「隠蔽捜査」シリーズは本来竜崎伸也(りゅうざきしんや)を主人公にしており、本作品は番外編となる。伊丹俊太郎(いたみしゅんたろう)は竜崎(りゅうざき)の友人で本書の短編はいずれも伊丹(いたみ)目線で描かれているが、伊丹(いたみ)が警察組織のしがらみや、捜査の進め方に迷ったときに竜崎(りゅうざき)に助言を求めるという形で竜崎(りゅうざき)が登場する。
本書に含まれる8編とも、伊丹(いたみ)が悩み、最終的に竜崎(りゅうざき)に助言を求めることで解決に向かう、というワンパターンな展開であるにもかかわらず、竜崎(りゅうざき)の論理的で真摯に正義を全うしようとする姿勢はとてもいずれも読んでて爽快な気分にさせてくれる。
それぞれの短編は、これまでのシリーズ1,2,3の竜崎(りゅうざき)の物語を伊丹(いたみ)の目線から見たものを寄せ集めてきたような構成になっており、これまでのシリーズ作品を読んでいないと消化不良な部分もあるので、本書だけを読むのはお勧めしない。シリーズの最初から読み進めて欲しい。
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