(悪い意味で)印象的なドラマのラストシーンは「タイヨウの歌」。沢尻エリカ演ずる雨音薫(あまのかおる)がずっと待ち焦がれていた歌手としての舞台に立つ直前に倒れて、瀕死の状態で山田孝之演ずる彼氏に最後の言葉を伝えるシーン。これが興ざめ。脚本家も死ぬ直前だからいろいろ印象的な言葉を言わせて、視聴者を涙させたかったのだろうが、あまりに長すぎる会話に…誰もが「まだ全然大丈夫そうじゃん。」と思ったにちがいない。ドラマとしての不自然さを際立たせただけでなく、たくさんしゃべらせすぎたために、結局何を伝えたかったのだかはっきりしない。言いたいことがたくさんあっても本当に伝えたいなら、伝えるべきことは可能なかぎり少なくすべきなのだ。
デザインにおいても同じ。伝えたいことをたくさん画面に配置すぎると、結局何が言いたいのかわからなくなる、細かいことは、興味を持った人にだけ伝えて、最初はせめて1センテンスか2センテンス程度に抑えたいもの。最近、自分の気に入っていたデザインがクライアントの要望を素直に聞くがゆえに、徐々に目も当てられなくなっていくジレンマにたびたび襲われる。
だからこそこんなことを考えてしまったのだろうが、考えてみれば「言いたいことは絞る」というのはすべてにおいて共通するのだろう。口数の多い人が何か重要なことを言うより、口数の少ない人が言ったほうが重要に聞こえる。スラムダンクで流川(るかわ)が発する言葉に名言が多いのもそのせいだろう。
名言だ…。



