2008年01月26日

入院、抜釘(ばってい)

24日から2泊3日の入院生活を送ってきた。今回の目的は5年前の骨折の時に左足に埋め込んだプレートの除去で、入院という非日常的なイベントでもあるので記憶から消えないうちに感想を書いてみる。

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1日目(2008年1月24日)

初日の24日は朝の11時には入院手続きを終えて病室へ入る。大部屋が開いてないということで、個室をあてがわれる。もちろん病院側の都合なので差額ベッド代を支払う必要はなく、幸運なスタートであった。5年前の手術の時の病室も斜め向かいにあり、すぐに記憶はよみがえる。

基本的に初日は手術はもちろん診察らしい診察もなし、3日通しての予定、手術の予定や、食事制限、そして点滴の本数などをそれぞれの担当医、看護師から聞く。

ちなみに夕方、人生初の病院での入浴を経験した。看護師に案内されて、たくさん器具の置いてある部屋に案内された。

「どうぞ、30分ありますからゆっくり入ってください」

と言われて、確かによくみるとバスタブらしきものが部屋の中央にあり、壁にはシャワーがある。しかし、そこは病院、介護用なのかそれとも手足を怪我した人を入浴させるためのものなのか、重々しい器具がバスタブの周囲に配置され、とてもくつろげる雰囲気ではなく、この場所で、

「じゃあ遠慮なく」

と、みんなさっと湯船に浸かれるものなのだろうか。などといった感想を抱いたが、意外とあっさりと現実は受け入れられるもの。

ちなみに今回は最初の入院生活の説明段階で、看護師にケータイの使用の可否を聞いてみた。結果は通話しなければ問題ないということ。とはいえ、この辺は外科病棟でしかも個室という性質上許されたものなのかもしれない。

夕食後食事制限が始まり、21時以降は飲食禁止となった。病室は21時消灯の6時起床。普段3時に寝て8時に起きている人間が、21時に眠れるはずもない。そして、病室に用意されているエンターテイメントはテレビのみで、普段から平均しても1日30分も見ないだろうテレビを用意されたところで満たされるはずもなく、持ち込んだ本と売店で買った雑誌と新聞をひたすら読み漁る。タイミングを計ったようにこの時間にメールをくれた方々には感謝である。

あわせて夜の病棟の雰囲気を楽しんだりする。病室の斜め向かいにナースステーションがあり、ナースコールの呼び出し音のベートーベンの「エリーゼのために」の電子音が繰り返し聞こえてくると共に、それに呼応するように看護士の廊下を行き交う足音も聞こえてくる。実はこんな夜の病棟の雰囲気が好きだったりする。

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2日目(2008年1月25日)

2日目の朝から点滴開始。ところどころに5年間の医療の進化が見える。5年前は点滴液を変えるたびに腕に点滴用のはりを刺しなおしていたのだが、今回は最初に1度針を刺して、あとは、点滴液だけ交換する仕様らしく、あの針を入れる瞬間が何度やってもなれることのできない僕にとってはありがたいことであった。

午後1時半ごろに、看護師に呼ばれて車椅子で地下の手術室へ。最初は腰椎麻酔。これが最初の恐怖だったのだが、これは想像通りの痛さ。ものすごい痛いというわけではなく、痛さは採血などと同じ程度なのだろうが、やはり、背中に針を入れるということが恐怖心を増大させるのである。

10分ほどで足が痺れてくる。その間、医師や看護師たちは心電図やらレントゲンやら別の準備をしている。私語が多くなにやらやたらと楽しそう、これは人によっては不快に思うのかもしれないが、僕にとっては、まったく私語を話さず、緊張感がひしひし伝わってくるよりは良かったかもしれない。

2つめの恐怖は手術開始の切開であり、5年前ははっきりとメスが入って皮膚が裂かれる感覚があったのだが、今回は麻酔の効きがすばらしいのか、ただのタイミングなのか、いつ切開していつ縫合したのかが最後までわからず、ときどき上半身に伝わってくる振動や、機器の音、焦げ臭い匂いなどで適当にその過程を想像するしかなかった。

ちなみに自分は利用しなかったのだが、CDを持ってくれば音楽をヘッドフォンで聴きながら手術を受けられるという。この辺も5年の間に変わった患者への配慮である。

200801262.jpg手術が終わってストレッチャーで手術室から運び出される前に、執刀医に足の中に入っていたものを欲しいかどうか尋ねられて、もちろん「欲しい」と答えた。看護師から渡されたそれは、思ったより綺麗。前回の手術が2003年1月23日だから、5年と2日人生を共にしたことになる。チェーンでも通してペンダントにでもしようかと考えていて、今回の最大の楽しみである。どうも穴の数とネジの数が合わない気もするが…気にしない(汗)

その後は病室のベッドでひたすら麻酔が切れるのを待つ。20時ごろには、完全に麻酔が切れて足の指を動かせるようになる。それと同時に切開による痛みも徐々に生じてくるが、これはもはやどうしようもない。痛み止めを飲んでひたすら耐えるのみ。

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3日目(2008年1月26日)

例によって朝6時に起こされる。それにしてもこの看護師のHさん…23〜25才ぐらいの女性。昨日起こしてくれたのもこの人だったし、手術のために隣の棟の地下まで車椅子を押してくれたのも、手術後にストレッチャーを一人で病室まで押してくれたのも、夜中、点滴変えてくれたのもこの人だったような…なんという長時間労働、看護師がストレスをためて患者にあたる理由もわかるような気がする。

この手の職に就く人々の仕事上の喜びといえば、やはり元気になった患者の笑顔とお礼の言葉なのだろうか…。そんなことを思いつつもそれを実行できない自分がもどかしい。「患者さんの満足度向上のために」というアンケート用紙をもらっていたので、その最後のページのコメント欄に「○○さん、○○さん、その他、ありがとうございました」と、名前入りでお礼の言葉を書いておくにとどまった。

9時前には包帯の取替えも最後の点滴も終わり退院。2週間後の抜糸まで水にぬらすことを禁止され、それとともに、今までネジが入っていた部分がなくなることで若干骨の強度が弱くなっているということで1ヶ月間の運動を禁じられる。

しばらく運動できないのはもちろん残念ではある。しかし、5年前もそうだったのだが、こういうときに新しい趣味は増えるものなのだ。

投稿者 masato : 2008年01月26日 19:22
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