世間では数年前から「コメント力」という言葉が頻繁に取り上げられているが、それはあくまでも現実世界における言葉のやり取りをメインに扱ったものであった。
しかし最近思うのだ。メール、掲示板、ブログ、ソーシャルネットワークなど、インターネットを介した文字だけのコミュニケーションが増える中、オンラインのコメント力の重要性こそ再認識しなければならないのだと。なぜなら、現実の世界では発する言葉だけではなく姿勢や仕種、声などにもその人の性格や意図が反映されるのに対して、インターネット上では残されたコメントの文字以外に判断要素がない。つまり、それを見た人は残された文字だけを頼りに相手の性格や意図を推し量るしかないのである。
お互い会ったこともない者同士がやり取りする場合においてこそ、この傾向は顕著になるし、実際そのような状況はこれからの社会の中ではビジネス、プライベートを問わず、ますます増えていくことだろう。
だからこそ僕等は送信ボタンをクリックする前にもっと注意しなければならない。このコメントを読むのは一人なのか多数なのか。現実世界での知り合いなのか、オンラインでのみの知り合いなのか、それともオンラインですら初めて言葉を交わす人なのか。それを踏まえた上で、しっかりと相手のコメントに対して論点をずらすことなく的を得たコメントになっているか。誤解や不快感を与えることなく意見を正確に相手に伝える文章になっているか。敬語は的確に使われているか。不必要な改行や記号は入ってないか。
別に顔文字などを用いてインターネット上に残すコメントに個性や感情を表すことを否定しているわけではない。それは状況によっては必要なことである。ただ、最近のインターネット上でのやり取りを見ていると、その場所に残された文字だけが自分の人物像を相手に知らせる唯一の手がかりになるのだという意識があまりにも薄いように感じてならないのだ。
「オンラインのコメント力」。インターネットに関わるすべての人に改めて考えて欲しいテーマである。
投稿者 masato : 2006年06月28日 00:00


