ここ最近、デジカメを持ち歩くようになった。日常生活の中で五感で感知できるものの多くをしっかり認識し、その良さを少しでも多く味わおう、という個人的な活動の一環である。駅までの道の途中。買い物へ行く途中。そんな道端の片隅にだって心を刺激するものはあるはで、単に普段目を向けていないだけだ。そんな日常の中のほんの一瞬をデジカメで切り取って保存することができればと考えているのだが、これがなかなか難しい。
日曜日、ゴミ捨て場の前のアスファルトの割れ目から黄色い花が咲いていた。この黄色い花の生命力と人間の捨てたごみの対比。なにか心を刺激するものがあった。これこそカメラに収めなければ。そう思った。とはいえ誰の目にも美しい夕焼けや星空ならともかく、道端のごみ捨て場なんぞで立ち止まってカメラを構えるのはさすがに少し怪しい。後ろからは普通に人が歩いてくるし、向かいの団地でふとんを干す主婦の目も気になる。自分がこんなに世間の目を気にする人間だったとは・・・
仕方がないので、カメラには収めずに自分の目にしっかり焼き付けることにした・・・しかし、そう思っても僕の足はなかなか止まらない。いまさらながら気づいた。僕の住む「都会」という世界では、赤信号だったり、靴の紐がほどけたり、誰かと待ち合わせだったりと、そんな正当な理由がなければ立ち止まることにさえ勇気が必要なのだと。
こんな世界で生きているからこそ、「自分に関係ないものには一切注意を払わない」。そんな人間が増えていくのかもしれない。
投稿者 masato : 2005年04月19日 14:27


