「JAL崩壊 ある客室乗務員の告白」

オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
2010年1月に自主再建を断念した日本航空。その知られざる内部を客室乗務員の著者が語る。
内部で長い間働いていたからこそ語れる内容ばかりである。機能しない評価手法。強すぎる組合によって弱腰な経営方法など、現在の日本航空の状況を作り出した原因らしきものは多々読み取れるが、なかでも印象的だったのはパイロットの世間ずれした感覚だろうか。パイロットというとどこか神格化されたイメージがあるからこそ、本書で語られる内容に驚くかもしれない。
そして後半は客室乗務員に焦点をあてている。出産によるメリットデメリット、外国人乗務員との条件の違いや、珍エピソードなど。それなりに面白く読ませてもらったが、やや全体的な文体が愚痴っぽいのが残念なところ。フライトアテンダントにあこがれる世の女性たちも一度本書を読んでみたらどうだろうか。少し考え方が変わるかもしれない。
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