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オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
日本での活躍を経てメジャーリーグに挑戦したプロ野球選手、桑田真澄がその野球人生を振り返って心のうちをつづる。

派手さやみなぎるエネルギーはないが信念を感じさせる選手。人に寄っては周囲まで巻き込むようなエネルギッシュな熱い人を好む人もいるのだろうが、僕にとっては野球選手で言えば桑田のように感情をまき散らさず、冷静に自らと向き合って行動で自らの信念を示す人間が好みである。

本書では高校時代の話やメジャーリーグでの話はもちろんだが主に読売巨人軍での話が中心となる。当時はプロ野球には関心があったものの、黄金時代の西武ライオンズ中心で、セリーグの巨人という球団の一選手であった著者のことは名前ぐらいしか知らなかったのだが、本書を読むと、そういえばそんな話があったな、と思い出される事も多い。裏金疑惑や清原とのドラフト騒動、記憶にある人もきっといるだろう。野球の技術的な向上のための思いだけでなく、そんな騒動などを通じてメディアや周囲に対する態度についても語っている。

読んでて感じるのは、本当に著者は、自らが努力するのが好きで、人がどう自分を見るかよりも、自分自身が自分に対してどう感じるかを重視するという事。ひょっとしたら、物事を長く突き詰める上でそんな「自らと向き合う」的な考え方は必ず持っていなければいけないことなのかもしれないが、そんな考えを改めて再認識させてもらった。

内容的にそんなに面白かったり特別新しいことが書かれているわけではない。日本シリーズや中日とのペナントレース最終決戦についても書かれているので、きっと巨人ファンにはもっと楽しめるのだろうが、むしろ、「読者を楽しませる」というよりも「書く事で自らの過去を顧みる」的な、本書で書かれた本人の心のもちかたが、全体の雰囲気からも感じられる構成である。

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