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オススメ度 ★★☆☆☆ 2/5
第30回吉川英治文学新人賞受賞作品。

クラス会の3次会でとあるバーになだれこんだ5人。彼らは同じく同級生だった田村(たむら)を待ちながら、思い出話、近況報告に花を咲かせる。

物語の中心となる5人は40歳。夢を追ったり、甘い恋をするには歳をとりすぎているが、人生をあきらめるには早すぎる。そんな人生の中だるみ的な位置を生きている。

そんな5人が酒を飲みながら交わす会話は、いずれも、ものすごく面白くもなければものすごく退屈でもない、ほどほどの話。そしてみんな純情でもなければ、悪人でもない。そんな中途半端な年齢を生きる彼らのなかから何か感じられるものがあるのかもしれない。面白いのは、この友人田村(たむら)を待っている、という設定だろう。なにかの折りに彼らはつぶやくのだ「田村はまだか」「田村遅すぎる」と。そうやって登場していないにも関わらず、なんども会話のなかで触れられていくうちに田村(たむら)がどこか伝説めいた響きをもってくるから不思議である。

ただ、残念ながら、末尾の解説で「若いひとにはぴんと来ないんじゃないかとすら思う。」と書かれているように、ちょっと僕にはこの作品のよさを掬い取ることができなかったようだ。(僕が「若いひと」かどうかは置いておいて)。

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