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オススメ度 ★★★★☆
前作「ビジョナリー・カンパニー」で取り上げられた企業の多くは最初から偉大だった。偉大な経営者に恵まれた、初期の段階で偉大な企業としての形を作り上げた。しかし、今偉大ではない企業が偉大になるためにはどうすればいいのか、本書はそんな問いに答えようとする。

第一弾の「ビジョナリー・カンパニー」はなかなかタイミングが合わなくてまだ読んでいない。それでもいろいろな本を読んでいるとこの「ビジョナリー・カンパニー(2)」こそ良書との声をよく聞くため、本書を先に読む事になった。冒頭にも書いた通り、本書は第一弾とは視点を変えて企業を分析している。つまり、偉大な企業ではなく、偉大になった企業を選別しその本質を分析していったのだ。

本書のなかで取り上げられている内容はどれも印象的だったが、なかでも第三章の「だれをバスにのせるか」の章は印象的であった。この章で言っているのは、偉大な企業は最初に人を選び、目的地は後から決める、というのである。個人的には偉大な企業というのは常に明確な目的地、つまりビジョンや哲学を持っていると思っていた。偉大になりきれない多くの企業は、才能豊かな人間がいても会社の向かい目的地がはっきりしていないせいでその能力を最大限に活かしきれていないのだと思っていた。しかし、本書では人の選択こそが重要で目的地はその選択した人との間で決めていけばいい、というのである。

また、もう一つの驚きとしては、良い企業として連想しがちな顧客重視や、品質重視の考え方などが、必ずしも偉大な企業になるためには必要ないとしている点である。

これだけは必要不可欠だと思える価値観でも、永続する偉大な企業のなかにかならず、その価値観をもたない企業がある。たとえば、顧客に対する情熱をもっていなくてもいい(ソニーはもっていない)。個人を尊重する価値観はなくてもいい(ディズニーにはない)。品質重視の価値観はなくてもいい(ウォルマートにはない)。社会への責任という価値観はなくてもいい(フォードにはない)。これらがなくても、永続する偉大な企業への道で障害にはならない。

噂に違わぬ良書。もしこれから僕が起業に関わることがあるならぜひいろいろ参考にしたい。

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