2015年3月アーカイブ

オススメ度 ★★★★☆ 4/5
すべての人間の能力は持っている信念に大きく依存する。本書はそんな前提に立って能力を伸ばすための心の持ち方を語る。

子供たちを教室に集めてまずは易しい問題を解かせる。続いて難しい問題を解かせようとすると子供によってその反応は異なるのだと言う。すぐには解けない難しい問題を楽しむ子供もいれば、難しいとわかった瞬間に取り組む事をやめる子供もいる。本書では前者の子供が持っているような考えを「しなやかマインドセット」と呼び、「人間の基本的資質は努力次第で伸ばすことができるという信念」とする一方で、後者の子供たちの持つ信念を「こちこちマインドセット」と呼び、「自分の能力は石版に刻まれたように固定的で変わらない」と信じているのだと言う。基本的には本書はその2つのタイプの信念の利点と欠点を実例を交えながら説明していく。

もちろん本書は「しなやかマインドセット」こそ成長するために必要な信念であるという立場をとっているが、本書が興味深いのは、どのような成長環境が「こちこちマインドセット」や「しなやかマインドセット」の信念を人の中に育むかという部分を示している点である。自分自身の生き方を向上させるだけでなく、部下や娘や息子たちの人生にも、本書の内容を知っているという事でいい影響を与えられるようになることだことだろう。

僕自身はどちらかといえば「しなやかマインドセット」の側にいると思っているが、本書では同じ人間の中にも分野によって、「しなやかマインドセット」と「こちこちマインドセット」が共存している事が多いという話は非常に面白く、夫婦関係も双方「しなやかマインドセット」を持っていてこそ長続きするという部分はぜひしっかり覚えておきたいと思った。

普段からプラス思考で、「しなやかマインドセット」の人にとってもいい刺激になる一冊。今自分自身をチャレンジしなければならない環境に置けているだろうか、本書を読めばきっと自分の人生を見直すことだろう。

今日は、私にとって、周囲の人たちにとって、どんな学習と成長のチャンスがあるだろうか。

【楽天ブックス】「「やればできる!」の研究」

オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
展覧会の準備中に組み立ててあった足場から落ちて亡くなった期待の芸術家Nick。双子の姉であるGeorginaがその死に他殺の疑いを抱いて、Maisieに調査を依頼する。

Maisie Dobbsシリーズの第4弾。探偵物語というだけではもはやありふれたものになってしまうだろう今、本シリーズは戦争の悲惨さをその物語のなかで常に訴える点が面白い。本作品はある芸術家Nickの死の謎を解くことが調査の目的であるが、彼は戦争から戻ってきた後にその悲惨な体験を絵に描くことで芸術家として開花する事となったし、依頼主でありNickの双子の姉であるGeorginaは文章を描くことに才能を持ち、戦争を描写することで評価をあげたのだった。また、NickとGeorginaの姉であるNollyも夫を戦争で失っているという過去を持つ。そして、Maisieが少しずつ真実に近づいていくに従って、各々が戦時中に受けたつらい経験や過去、知りたくなかった出来事が見えてくる事になる。

また、調査だけでなくMaisieのアシスタントのBillyの生活や、Maisieに想いを寄せる医者Andrew Deneとの関係にも変化が起きる。心に傷を抱えながらもそれぞれが少しずつ人生を歩んでいく様子が印象的である。また、一方で、ドイツでヒトラーが勢いを増しているという。今後どのように展開していくのだろうか。

オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
目標達成に必要な考え方や心構えを語る。

著者は都内で繰り返しセミナーを開催しており、その内容の多くも含まれている。基本的には自身が元々もっていた考えに近い物だが、印象的だったのは人生において明確な目的を持つべきという点で、自分の人生にの目標についてもっと具体的にイメージしないといけないと思った。しかし、全体的には世の中には溢れ返っている自己啓発本とあまり変わらない印象を受けた。ベースとなっている「選択理論」の考え方自体は非常に好きなものではあるが、本として強い印象を残すほどではなかった。

【楽天ブックス】「目標達成の技術 」

オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
有名銀行の幹部と名乗る男からその息子の恋人を探して欲しいという依頼を受ける。しかし、調査を始めたV.I. Warshwskiが最初に見つけたのはその息子の死体であった。

V.I. Warshwskiシリーズの第1弾。V.I. Warshwskiという名前から日本人の僕にはそれが男性だか女性だか判断できなかったのだが、女性である。

行方不明の若い女性の捜索という簡単な仕事のはずが、マフィアや巨大な組織犯罪と関わっていく事となる。シカゴを舞台としており、シカゴを本拠地とするメジャーリーグチームの動向など、アメリカ人の生活も伺える点が面白い。本書の事件はややありきたりではあるが今後どう物語が広がっていくのか、このシリーズをもう少し読んで善し悪しを判断してみたいと思った。

オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
ものを捨てる事による人生への効用を語る。

断捨離について書いた本の2冊目であるが、本書はどちらかというとすでに断捨離を始めた人向けである。断捨離の方法だけでなく、それによってぶつかろうであろう障壁や、それによって変わる考え方にまで触れている点が、1回目に読んだ断捨離の本とは異なる。最後の章のタイトルとなっている「モノより経験を」はまさに僕自身が思っているだ。むしろそういう考えを持てずにモノに執着している人が読むべき本なのかもしれない。

【楽天ブックス】「断捨離 私らしい生き方のすすめ」

オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
借金の清算を請け負う仕事をする梶原(かじわら)。大学生の弘樹(ひろき)、警察官の和田(わだ)。お互いに接点のない3人はいずれも市役所で働く三谷恭子(みたにきょうこ)という女性と不思議な関係を持つ。1人の女性と3人の男性の不思議な関係を描く物語。

物語は25歳の三谷恭子(みたにきょうこ)を中心とした、それぞれの男性との関係と、その発端となったできごとを描く。三谷恭子(みたにきょうこ)自身、特に美人でもなければ派手な服装をすることもなく、男性に誘いをかけることもない。それでも3人の男性は彼女に惹かれて、繰り返し合ってくれる事を求めるのである。彼女の持つその魅力は一体何なのか、また、その年齢の割に、地味で目立たないように生きようとする三谷恭子(みたにきょうこ)の目的は何なのか。それが物語の面白さとなっている。

やがて、三谷恭子(みたにきょうこ)がたびたびある公園に訪れてそこで短期記憶しか持つ事のできない男性と話すことがわかる。毎回初対面を装ってその男性に話しかける三谷恭子(みたにきょうこ)は人生に何を求めているのだろう。次第にその形が明らかになっていく。

誰もが「満たされたい」と思いながら、異性やモノや権力でその隙間を埋めようとするが、永遠に「満たされない」。人によってはそれを知りその努力すらすることをしない。人間の生きる意味とは一体なんなんだろうか。そんなことを考えさせる作品。

本来ヒトは意味なく生まれ、意味なく死んでいく。そして、人間だけがその虚しさを知り、それに耐えていく動物と言えば、言えるのかもしれません。
止観(しかん)
仏教の瞑想のことである。サンスクリット語から「奢摩他(サマタ)・毘鉢舎那(ビバシャナ)」と音訳されることもある。禅観(ぜんかん)とも。(Wikipedia「止観(しかん)」)

【楽天ブックス】「月は怒らない」

オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
「断捨離」という言葉はすでに5年ほど前から聞かれるようになったが、本書はそのブームを作ったなかの1冊。モノを捨てることの効用を語る。

もともと僕自身モノに執着する方ではないが、ここ数年その傾向に一段と拍車がかかった気がする。海外でも「ミニマリスト」「ミニマリズム」という言葉で語られることだが、「断捨離」とは単純に「モノを捨てる」行為ではなくて、自分の周囲にあるモノ、人、時間などを、「本当に自分に必要か?」と改めて問いかける行為であり、その結果として、必要のないと判断したものを捨てることになるのである。

本書に書かれていることは、基本的に僕自身が元々持っていた考え方に似ていて特に目新しい考え方はなかったのだが、いくつか元々の考え方の助けになりそうな表現に出会えた。

デパートや洋服屋さんは私のクローゼット
スーパーやコンビニは私の冷蔵庫
図書館や書店やインターネットは私の本棚

【楽天ブックス】「断捨離アンになろう! モノを捨てれば福が来る」

オススメ度 ★★★★☆ 4/5
インターネットの普及によって、ニッチ商品の集積が、メガヒットに匹敵する利益を上げる時代がやってきた。本書はそんな「ロングテール」について語る。

ロングテールという言葉を説明するときに必ずといっていいほど一緒に語られるのはオンラインショップamazonだろう。amazonは実際の店舗を持たないからこそ、限られたスペースに何の本を置くべきか、という一般の書店が常に考えなければならない問題に悩まされることがない。その結果amazonでしか販売されないニッチな商品は、それぞれは小さな売り上げでしかないが、全体ではヒット商品に匹敵するほどの利益になるのだ。

これは単にオンラインショップによって販売スペースを考える必要がなくなったからできることではなく、購入者側にもニッチな商品についての情報を得られる手段があってこそ実現できる。過去そのような情報は専門誌や知人からの紹介で得るしかなかったが、専門誌もある程度の専門性までしか扱わないし、ニッチな共通趣味を持つ知人を見つけるのも難しかった。しかし、この点でも、インターネットがSNSやブログなどを通じてその手段を提供してくれるのだ。

この「ロングテール」の減少はもちろん本の販売だけでなく様々な分野で起きているという。働き方や、時間の使い方、服装や住む場所など。ここ数年のCDの販売量やテレビの視聴率を過去と比較すればわかるように、インターネットが実現した多様化によって、「ヒットを狙う」という考え方がすでに機能しない世の中になっているのだ。

僕らは多様化を受け入れる方向に生き方を改めるべきなのだろう。世の中の多くの人や企業がロングテールに適応できていないことを毎日感じている僕の考えをより明確にしてくれる内容だった。

【楽天ブックス】「ロングテール 「売れない商品」を宝の山に変える新戦略」

オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
世界のなかで日本が向かうべき方向を示してくれる。

5年ほど前に書かれた本ということで、やや現状にそぐわない部分もあったが、日本を中心に現状と未来への提言を書いている。正直、なかなかすべてを理解したとは言い難く、読んでいるうちに自分の知識の乏しさを思い知ることになった。本書で触れられている言葉の意味をもっとしっかり理解しておきたいと思った。例えばGATT、IMF、WTOなどのそれぞれの発足の経緯やその活動内容。変動為替性と固定為替性のメリット、デメリットなどである。

個人的にはサービス業と製造業という分類に対して疑問を呈している著者の姿勢が印象的だった。

しかし実際のところ、この二つはお互いに深く関連している。つまり、製造業にとって不可欠なデザインや最先端の技術革新は、どちらもサービス業である。

もう少し経済についても知識を深めるべきだと思わされた。

【楽天ブックス】「変わる世界、立ち後れる日本」

オススメ度 ★★★☆☆
世界的に有名なアルゴリズムについて説明する。

検索エンジンのインデックス方法、ページランクの付け方、公開鍵暗号法、ファイルの圧縮など、もはや人々の生活にとって欠かせないものとなってしまった、アルゴリズムの仕組みをわかりやすく説明してくれる。検索エンジンのインデックス方法やページランクは以前より興味を持っていた内容だったので非常に楽しむ事ができた。公開鍵暗号法はとても面白い内容でそれを扱っている本は本書だけではないのだが、残念ながら本書の説明の仕方がわかりやすいとは思えなかった。本書でいまいちわからなかった方にはサイモン・シンの「暗号解読」という本をお薦めしたい。

画像圧縮の話も面白かったが、終盤はややわかりにくい話になってしまったように思う。序盤がわかりやすく面白かっただけに本の完成度を落としてしまった感じで残念である。

【楽天ブックス】「世界でもっとも強力な9のアルゴリズム」

カテゴリ