「青の炎」貴志祐介

オススメ度 ★★★☆☆ 3/5
「黒い家」「ISOLA」「天使の囀り」のような貴志祐介らしい(?)内容を期待したのだが、この作品は今までの作品とくらべるとずいぶん違う色の作品である。
この本を読んで改めて気付かされた。人はそれぞれ自分の気持ちを中心に生きていて、その中で少しづつ摩擦が生まれる。誰かを傷つけようなどとは誰も思っていなくても、人と人との間に生まれる誤解や嫉妬の中から犯罪は生まれ、そして犯罪に手を染めた人は、それを補うために犯罪を重ねる。そんなどうしようもない状況がこの世の中にはあるということ。